補充一下
「人材派遣」と「人材紹介」の違い
１．派遣が期間限定の「リース契約」であるのに対し、人材紹介は「売り切り」であることです。派遣はリースであることから就業スタッフの「所有権」は派遣会社側にあるので（派遣先には使用権のみ）派遣就業期間中の管理責任は派遣会社側にもあり、そのため全就業期間にわたってスタッフフォローを行いますが、人材紹介業は入社したらもう先方の社員ですので紹介会社はご本人が入社するまでのお付き合いとなります。従って登録から入社決定までの間のみがご登録者とのお付き合い期間となります。
２．また企業への請求内容は人材派遣が派遣就業全期間に渡っての時間給請求であるのに対し、人材紹介は入社時に紹介手数料をいただき、それで顧客との取引は完結します。その意味では求人媒体の広告代理店が広告料を請求するのと変わりがありませんが、求人広告は人材を採用できてもできなくても広告掲載料を請求されますが、人材紹介業は採用出できて始めて請求が発生する成約報酬型ですので何人面接しても採用しない限り費用発生しません。
３．人材派遣のスタッフは女性が大半であるのに対し人材紹介で決まる登録者は男性が大半です。男性に紹介が偏る理由ですが、経済的な理由が大きいのです。人材紹介は数ある中途採用手段の中で最もコストがかかる方法です。職安を通じれば採用コストはゼロであるのに比べて新聞求人広告、求人誌への出稿は数十万円の費用がかかりますが、人材紹介の手数料は紹介決定者が受け取る年収の３０％というのが一般的で、年収５００万の人材を採用すれば１５０万円の紹介がかかります。そうなるとこれほど高い採用コストに見合う条件を備えた人、自社募集では採用の難しい人材を募集するのに使用する方法となり、結果としてキャリアを評価できる男性中心の求人となります（男性でも職歴、スキルの足りない人は対象外）。
４．人材派遣でマッチングした人材が先方基準に合格する率は１００％ではありませんが、人材紹介の推薦決定率は派遣に比べて格段に低く、推薦数に対する合格数は１０％前後といいます。それほど厳しい採用基準なのです。先方人事担当者の頭にはいつも高い採用コストが頭にあり、その負担に見合う人材でないとOKを出さないのです。『悪くはないが、高い紹介料を払ってまで採る人材ではない』という言葉を私も面接後に担当者から聞いたことがあります。
５．人材派遣の求人は各企業で部門発注であるのに対し人材紹介は経営者本人か人事部からの発注となります。従って人材派遣の営業マンは1社で何枚もの担当者の名刺を持ちますが、人材紹介では基本1枚です。結果、営業のスタイルは派遣営業とは異なったものとなります。
人材派遣業と人材紹介業の違い-人材ビジネスフォーラム
http://www.jinzaibf.co.jp/column/050620.htm
